ネペンテス
“フィリピンから北オーストラリア、マレー半島、ニューカレドニア、セーシェル諸島、マダガスカルなどに約70種が分布する。
雌雄異株の多年草。
多くはつる性のものが多いが、地生や着生のものもあり、直立するものもある。
茎はときにやや木質化し、他の植物などに寄りかかって高くまで登ったり、樹幹の上部に着生する。
また、一部に高く伸びない草本的なものもある。
葉は互生し、単葉で、主脈が伸びて巻きひげ状となり、他の植物などに巻きついてよじ登りその先に捕虫袋をつける。
捕虫袋は楕円形やヒョウタン型、ラッパ状のものなど種によってさまざまな形があり、その色も緑や黄色、赤くなるもの、表面にまだら模様があるものなど様々ある。
花は小さく、緑色を帯びる。単性で円錐花序または総状花序をつくる。
がく状は4枚で、花弁は無い。
果実は球形のさく果で、小さくて両端に毛状の突起がある種子を含む。
種間交雑が容易なために、様々な交雑種が作られ栽培されている。
属名のNepenthes(ネペンテス)は、ギリシア語のnepenthes (悲しみを追い払う)により、薬効があると想像されたことに由来している。
置き場所
高温多湿を好み、日のよくあたる所で管理する。
5月中~9月は戸外の日当たりの良い場所に置くと良いが、乾燥する所は避けるようにする。
また、真夏は少し遮光するとよい。
温度と冬越し
生育に最適な温度は25~30度程度。
なお、熱帯高地の雲霧帯に自生する種は高温を嫌うので20℃前後が適温。
低温には弱いので、冬越しには10~15℃は必要となる。
このため、水槽や発泡スチロールの箱などを利用して保温をするとよい。
水やり
水を好むので、5~9月の生長期は用土が乾かないようにたっぷりと与える。
夏は乾燥も速いので朝夕2回与えるとよい。
また、大気中の湿度を保つために頻繁に葉水を行なうようにする。
冬は用土が乾いてから水を与えるようにして、日中に霧吹きなどを使って湿度を保つようにする。
施肥
生長期には緩効性粒状肥料を1~2回施し、月に1~2回はみずやり代わりに液体肥料を与えるとよい。
他の食虫植物に比べて多肥を好むので、肥料を与える方が補虫袋が大きくなる。
手入れ
伸びた茎は適宜誘引する。
あまり茎が伸びて成長すると、捕虫袋が付きにくくなるので、生長期に5~6節を残して切り戻すと、次に伸びてきた側枝の葉には捕虫袋がつきやすくなる。
植替えと用土
用土は水苔単用や、鹿沼土や日向上にピートモスを混合したものなど、保水性の高いものがよい。
植替えは高温期の6~8月に行ない、1,2年に1回程度植替える。
繁殖
一般にはさし木により高温期に行なう。2~3節のさし穂を用い、水苔で巻く。
容器に少し水を入れて湿度を高めてさしてもよく発根するので、その後用土に植え替えても良い。
取り木も可能。
病害虫
カイガラムシが発生した場合は、見つけ次第、ブラシや雑巾などを用いてこすり落とす。
アブラムシにはオルトラン水和剤などを散布する。”

